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 HOME > 「香」を聞く
「香」を聞く - 御家流香道二十三代宗家 三條西 堯水さん 「香」を聞く - 御家流香道二十三代宗家 三條西 堯水さん
みなさんはどんな時に好きな香を楽しみますか?
香水・アロマキャンドル・お香など私達にとって心地よい癒しの一つの方法として、
気軽に生活の中に取り入れられています。
香を楽しむことは、今に始まったものではありません。
実は昔から「香」とは娯楽の一つ、また精神を高めるものとされていました。
その原点を、御家流香道二十三代宗家 三條西 堯水さんにお伺いしました。
御家流香道二十三代宗家
さんじょうにし ぎょうすい
三條西 堯水さん
御家流香道二十三代宗家
三條西 堯水さんさんじょうにし ぎょうすい
1985年立教大学法学部法学科卒業
学習院女子大学非常勤講師
2008年「大河ドラマ・篤姫」では、出演者の香道、書道を指導。
香道とは

香道というのは、そもそもいつから始まったものなのですか?
香道は茶道や華道と並ぶ我国固有の芸道です。
始まったのは、室町時代と言われています。
室町時代に銀閣寺を建てた義政という将軍がいて、その時代に始まったと言われています。
遊びから文化へ

ナゼ日本で流行ったのですか?
源氏物語の時代に貴族達は“練香”を作っていました。
自分の香を作り、部屋で焚いたり・着物に焚き込んだりしていたんですね。
■「遠くからでも」
その結果、姿が見えないけれど匂いで誰かわかるという事もありました(追風)。
遊びの中に物合せという物を比べあう遊びがあって、よく知られたものは貝合せです。
■「平安時代に」
その2つの合流点に薫物合せといって自分達が創ったお香を比べあう遊びが生まれました。
こういう遊びが、のちのち香道になりました。

どこから来たものですか?
香道自体は、日本で生まれ育ったものです。“香木”というものを使いますが、それは日本にはなく、
東南アジアで主に取れます。もともと“香木”は、仏教が日本に来た時に一緒に日本に来たようです。
香と宗教の密接

香と仏教は密接しているんですか?

お香と宗教は、仏教に限らず密接な関連性があります。キリスト教や他の宗教でも、
お線香とは違いますが、お香を焚くシーンはいろいろ出てきます。

宗教と香。仏教だけで言うと「香華灯明」といって、仏様の一番の食べ物が、
お香と花と明かりというように言われています。
また、お香を焚くと上る白い煙は、「地上と天の世界にいる神様や仏様に繋がる」という風に
考えられています。
御家流・志野流について
@香炉(こうろ)
A銀葉(ぎんよう) 香木を乗せる雲母板
B模様(源氏香模様)
C名乗紙(なのりがみ) 答えを書き出す時に記入する紙
D香盤(こうばん)使用した銀葉を置く
E火道具七点 香炉を作るときや、香を焚く際に使用する
流派(御家流と志野流)の大きな違い
作法や道具の様式など、やはり異なります。御家流は、作法が細かくは決まっていないのです。
何故かというと、公家は、京都で天皇陛下のための様々な仕事をしていましたので、上級の作法が出来ていて当たり前で、わざわざの作法というのはないんです。
作法がないというのは、ハードルが低いのではなくて、逆にすごく高いところにあるということなのです。
出来ていて当たり前、の世界になります。
一方、武家では、武士が、公家や天皇陛下に直接対面する時に何にもわからないでは困ります。
そこでいろいろな礼儀作法が生まれました。
ですからやはり作法は厳しいのです。
現在の「○○流作法」というものは、必ず武家の作法です。
御家流と志野流の歴史
室町時代に、銀閣寺を建てた足利義政の家来で、武士の志野宗信(シノソウシン)という人がいました。
その志野宗信に義政が「お香のことを取り決めなさい」と言ったんですが、一人ではなかなかわからず、そのときに相談したのが、公家の三條西実隆(サンジョウニシサネタカ)という人でした。
この志野宗信が志野流の創始者、実隆が御家流の創始者なのです。

香炉
御家流の道具
香炉の中の模様で「真・行・草」が表れる。真が一番正式な形(左)、少し省略したような形が行(右)。
儀礼と習慣について
香道を通じての作法や儀礼・習慣で一番大切なことは?

ほかの人に優しく。他人を思いやれないと、香道は成り立たちません。
例えば、アロマセラピーは一人で楽しめばいいのですが、香道の席では、大勢で並んでいて、 そこに居る人々皆が、なるべく同じようにいい香を聞けるように考えないといけないわけです。
自分一人でずっと香を聞いているわけにはいきません。
そうするといろいろな他の人に対する 思いやりが必要になってきます。
これが昔から受け継がれている精神です。
香を聞くということ

香を聞くの「聞く」という意味は?

「嗅ぐ」は、自然と鼻の中に入ってくるものを、何となく“嗅ぐ”ということ。「聞く」は、もっと自分から匂いを積極的に嗅いでいくというか、「何だろう?」というふうに考えながら嗅ぐっていうか、そういうところがあるように思います。
香の種類・五味

香木とは?

“沈香(ジンコウ)”と“白檀(ビャクダン)”があります。
日本で一番古い香木は、蘭麝待(ランジャタイ) です。
奈良の正倉院に入っている香木で、今も保管されています。

香の分類
香道の世界では香の種類は決まっているもので、六国五味(りっこくごみ)と言います。
■六国の種類 ・伽羅(きゃら)
       ・羅国(らこく)
       ・真南蛮(まなばん)
       ・真那賀(まなか)
       ・佐曾羅(さそら)
       ・寸聞多羅(すもたら)
■五味の種類 ・甘(あまい)
       ・辛(からい)
       ・苦(にがい)
       ・酸(すっぱい)
       ・鹹(しおからい)
香の聞き方

初めての人には
初心者の方は、香木がどの五味にあてはまるかを逆に知らないほうがいいのです。
“甘い・辛い”はあくまで昔の人の感覚ですから、我々の感じる“甘い・辛い”とは全く違うのです。
だから、自分の感覚で、どんな香りかを捕らえてもらうほうがいいかなと思います。
はじめから勉強をしてしまうと、香道の本来感じ取れる部分が、余計な知識で潰されてしまいます からね。五味自体も覚えておく必要はないです。
たとえば、香木の香を、好きな食べ物や花、バラやチョコレートなどで例えた方がわかりやすいと 思います。

いろいろなところに使われている源氏香模様 組香とは?
数種類の香木を各々の題により組み合わせて焚いて、 香りによって主題(和歌や物語)を表現し、 その意向・趣を味わうものです。また香を聞いて、 どの香かを聞き当てる遊びです。
組香は、自分自身を開放させ、静寂の中で香を堪能することに あり、他者との優劣を競い合うものではありません。

模様について
源氏香模様。「源氏香」という組香があります。
それに使う模様で、茶道や着物柄にも使われています。
いろいろなところにデザインとして使われていますが、 本来は香道の組香で使うものです。

香の聞き方手順

香の聞き方手順 香の聞き方手順
香炉に手をかぶせ、 親指と人差し指で隙間(トンネル)を 作る。   親指と人差し指で作った隙間から、 香を「聞く」。「三息(さんそく)」と言って、 3回息を吸い込む。

お稽古の様子

お稽古の様子
お稽古の内容を記録する。 「香元」がお香を炊く。 左の人から、順番に香を聞く。 この紙に、聞いた香の名前を記入する。 参加者全員の答え合わせをする 参加者で結果を閲覧し、その日一番成績が良かった人が記録紙を
@ 「香元」がお香を焚く。
A お稽古の内容を記録する。
B 左の人から、順番に香を聞く。
C この紙に、聞いた香の名前を記入する。
D 参加者全員の答え合わせをする。
E 参加者で結果を閲覧し、その日一番成績が良かった人が記録紙をもらうことが出来る。

香道に季節感は?

香道でやるのは組香が多いのですが、組香にはいろいろテーマがあり、 それは春夏秋冬で決まっています。
だから、季節感はいっぱいです。七夕とかお雛様など、昔から決まっている特別な日という のもあります。お正月はお祝いの組香というものもあります。

一案の魅力は?

最後の終わったときに、怒って帰る人があんまりいなくて、みんなだいたいにこにこして 帰るってとこですかね。
お部屋での楽しみ方

一般の人が暮らしの中に取り入れられる
香木は高価で、焚き方も難しいので、なかなか手軽に、というのは難しいですよね。
まずは、お気に入りのお香でも・香水でもと思います。お部屋の陰でお香を焚くなどで、
簡単に香を楽しむということは大切なんじゃないかなぁと思います。

「 お稽古のご案内 」
学習院生涯学習センター 冬講座 「香道 組香を楽しむ」
詳しくは、こちらから⇒ http://open.gakushuin.ac.jp/
お問合せはこちらから⇒ qyz06770@nifty.ne.jp

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