引越しのきっかけ
結婚してからは二人の生活ということもあり、いずれ新居を構えることを考えていましたが昨年、マンションの更新のタイミングもあって引越しました。夫がインテリアデザインの仕事なので部屋のイメージパースを作ってくれて、頭の中でディスプレイのシミュレーションをしながら色々探していく中、自分たちの細かい条件も手を加えることでクリアできそうだったのでこの物件に決めたんです。
前の部屋はワークスペースとして圧倒的に使いやすい空間になっていましたが、今回はそれにプラス"2人で暮らす"という部分が共存するので、いごこちのよさとうまくミックスできるように意識しました。
気持ちの切り替えは、新たにデスクを入れたことが一番大きいですね。アメリカ製のプレジデントデスクなのでとても大きくて使いやすいのです。夫にはデスクから向こうが私のアトリエだから、ここから先は入らないでねって(笑)
今まで引っ越してきた中で、1度だけ仕事部屋を作ったのですが、狭かったこともあって、その密室の中で仕事をすると息が詰まっちゃったんです。自分の中の"空気の入れ替えスイッチ"がすぐできる間取りじゃないとだめな様なので、今回物件を選ぶときは、リビングで仕事することをと思って、天井の抜け具合や広がりを見ていましたね。
空間演出のポイント
リビングの壁紙は、イタリア製のダマスク柄を選びました。壁紙を変えるのは勇気が要りますが、持っている家具が全然違う見え方がしますし、部屋の雰囲気を変えるにはやはり大きな面積を変えることが一番なんです。昔からシェルが好きで集めていましたが、以前の賃貸の壁には、シェルの深い良い味が出なくて・・・。でも今は自分の好きなシェルをディスプレイ出来る事が楽しみです。
部屋づくりを始めるときは、まず始めに自分の最もお気に入りのものを目立たせるようにします。それに合わせて周りのインテリアも増やしていき、それがより良く見えるようにしてみたり。リビングのアンティークのシャンデリアは新婚旅行でヴェネチアに行った際に買った思い出の品です。このシャンデリアを主役にイメージしてコーディネートを考えました。そしてこのシャンデリアを引き立たせるために、他の2つのシャンデリアはデザインイメージを職人さんに伝えてオリジナルで作っていただきました。
ディスプレイは新しいものが増えると合わせて必然的に変えています。特にキャビネットの中などの小さな小物は、飾りながらあちこち動かしてはパズルのように楽しんでいます(笑)
大きい家具は、リビングのソファとテーブル以外ほとんどこの部屋のサイズに合わせて揃えなおしました。部屋を広く見せようとしてつい小さな家具でまとめがちですが、大きい家具はパーテーションの役目を果たしてくれます。ひとつの部屋の中でそれぞれの空間が独立できるのでライフスタイルにもメリハリがつきます。大きなダイニングテーブルはずっと入れたかったので新居になっていちばん嬉しいことかもしれません。来客のときには、キャンドルを焚いたりお花を飾ってテーブルクロスを変えたり。インテリアのディスプレイは場所が決まったらほぼ固定されますが、テーブルコーディネートはその時々によってまるで違う表情になって空気まで変わってみえるのが魅力です。何よりも自分の作ったお料理をプレゼンテーションするのはクリエイティブな感じがとても楽しいです。その上来ていただく方が喜んでいただけるのは嬉しいし、毎回色んな発見があります。
全体の部屋のディスプレイは私がやっていますが、FENDIのライトスタンドは夫が選んだものです。最初は主役のシャンデリアに合わないかなって思ったんですが、実際に置いてみるとしっくりきたんですよね。私はアンティークが好きなのでそういった家具がつい増えてしまいますが、夫婦って顔も似てくるって言われるように、お互い違う趣味も"ちょっといいかも"って取り入れられるようになるんでしょうか(笑)
"いごこちのいいところ"は変わらない
インテリアは子供の頃から好きで、インテリアの本を愛読書として定期購読して"こんな部屋に住めたらいいな"と思っていました。姉と二人部屋だったのですが、ベッドカバーを作ったり自分のコーナーだけ壁紙を貼ったり。中学・高校の頃からアンティークが好きで、母から今も「あなたって昔からそういう感じが好きだったわね」と言われます。やっぱり好きなものは変わらないんだなって。それがちょっと嬉しくもあるんです。周りの影響を受けてスタイルは変わっていきますが、好きなものって根っこの部分は変わらないので、戻るところ、自分にとっての"いごこちのいいところ"は変わらないのかもしれないですね。
〜今の自分より、少し上のなりたい自分をイメージして"好き+α"の基準で部屋に置くモノを選んでみては。いつまでも同じところに留まっている自分ではないはず〜(前回インタビューより)
そのときの気持ちは変わっていないと思います。調和することは大切ですが、ひとつひとつの"もの選び"に、ちょっと"違うもの"を投入することによって、周りの環境もそれに付いてくるというんでしょうか。
ただ今は、20代の頃思い描いていた"その先の自分"に少しずつ近づいたので、逆に今度は引き算でシンプルになるかもしれませんね。ちょっと欲張りなところはありますが、昔に比べたら、好きなものが厳選されてきたので年齢を重ねるごとに本当に必要なものだけ、あとはそぎ落としていくほうが素敵だなって思います。
谷本ヨーコ
http://www.yooco.com
大分県生まれ。
セツ・モード・セミナー卒業後、都会の人物像とファッションをテーマに、雑誌・広告媒体で活躍。祖父の代から営む写真館という環境で生まれ育つ。父の創作する感性の影響を受け、大好きな絵をいつも描いていた少女時代から現在に至る。
Q1 間取り(広さ)
2LDK(70平米)
Q2 住居(利用年数)
1年
Q3 続柄/年代/血液型
イラストレーター/30代/O型
Q4 好きな色
深みとコクのある色
Q5 好きな食べ物
マロン系のスイーツ
Q6 好きな有名人
尊敬する人はたくさんいますが一人だけあげるとすればセシル・ビートン。
Q7 好きな本・音楽
最近だとイタリアで手に入れたソフィア・ローレンの写真集、音楽は変わらずJAZZやクラッシックもの。ジュリー・ロンドンなど女性ヴォーカル系も。
Q8 好きな言葉
ありがとう
Q9 好きな空間(店・施設など)
新婚旅行でヴェネチアのリド島で宿泊したホテル・デ・バン(映画「ヴェニスに死す」の舞台)
日本だと湯布院の山荘無量塔のTan's bar
Q10 趣味
テーブルコーディネート、カルトナージュ
Q11 今欲しいもの
ケーキスタンド
Q12 おもてなしをする時に大切にしていること
一緒に囲むテーブルを楽しんでもらえること。
Q13 プレゼントをする時のポイント
喜んでもらえるもの。
Q14 ものを買う時の決め手
自分のライフスタイルに必要?と問いかけます
Q15 デザインをしてみたいものと理由
フラワーベース 形、高さや大きさなど自分にとっての使いやすいものが中々ないので
Q16 あなたを生活空間にあるものに例えると?その理由は?
カップ&ソーサー 仕事中もソファーで寛ぐ時もいつも一緒に側にあるので