

クリスマスイブを迎えるまでの4週間をアドベントといいます。
その待ち遠しい気持ちを少しずつ高めていくことができるのが、「アドベントカレンダー」。
イラストやお菓子、おもちゃなどが隠された窓(扉)が1日に1つずつ開くようになっていて、全部の窓を開け終わるとクリスマスイブを迎えたことを教えてくれる仕掛けになっています。
ご紹介:日本玩具博物館
懐かしい玩具や人形、世界各地の子ども文化と出会える面白ユニーク博物館です。
民芸調の落ち着いた雰囲気の館内には、総数8万点を超える資料が収蔵。見るだけでなく、おもちゃに触って遊べるコーナーもあり、大人にも子供にも楽しめる、わが国を代表する玩具博物館です。
現在、秋冬の特別展「世界のクリスマス」を開催中。(2008年1月22日まで)
住所:
〒679-2143兵庫県姫路市香寺町中仁野671-3
TEL:079-232-4388
OPEN:10:00〜17:00 水曜定休
http://www.japan-toy-museum.org/

アドベントは日本では待降節(たいこうせつ)と訳されています。
キリスト教のカレンダーの中では、クリスマス(イエス・キリストの降誕祭)を待ち望む特別の期間です。
クリスマスは、夏の生者の季節から冬の死者の季節に移り変わる節目に当たります。そしてアドベントは、あの世から霊魂が戻ってくる時期とも考えられていました。それは先祖の霊でもあり悪霊でもあったようで、特にゲルマン諸国では、それにまつわるオーナメントが多く使われています。例えばクリスマスキャンドルの火や、強いお香の香り、打ち鳴らすベルなどは、悪霊を追い払うためのおまじないであったと考えられています。また、クリスマスだけの特別な料理やツリーに飾られるオーナメントなどには、戻ってきた霊魂への捧げ物という意味合いがあったようです。
キリスト教がヨーロッパに普及する以前に、その地その地で信仰されていた神様と、サンタクロースのモデルとなったと言われている聖(セント)ニコラウスを習合させた贈り物配達人が今も各地で活躍し、その国ならではのおもしろいクリスマスやクリスマスオーナメントも存在しています。
■中部ヨーロッパ
森の民の樹木信仰をベースにしたクリスマスが祝われる地域です。
ドイツを中心にしたゲルマン諸国では、モミの木のクリスマスツリーが盛んに飾られ、フランスでは“ブッシュ・ド・ノエル”というクリスマスケーキをはじめ、樹木をイメージしたものが多く見られます。
私たち日本人の多くがイメージしているクリスマスは、この地域のもののようです。
ドイツやスイス、オーストラリアの農村部では、手に鞭を持った鬼を連れてくる聖ニコラウスが活躍する村もあります。
その鬼はもともと、鞭で大地の生命を目覚めさせる霊力をもった土着の神様とも考えられ、その鬼がやってこないと、そこには豊作がやってこないという言い伝えもあるようです。鬼の代わりに、聖ニコラウス自身が鞭を持って、鬼の役割を担う地域もあります。
■北ヨーロッパ
太陽の再生を祝う冬至の祭りが盛んな地域です。
冬至を過ぎて再生した太陽を讃え、人々の心に光をもたらすイエスの誕生が祝われる地域です。光を待ち望む気持ちを表現する行事が行われ、オーナメントには太陽の光をイメージしたものが数多く見られます。スウェーデンやフィンランドでは、その昔、収穫祭の生贄としてヤギが捧げられていたようで、クリスマスシンボルにはヤギが使われています。
■南ヨーロッパ
カトリック色が強く、聖母マリアとイエスの誕生を祝う気持ちが強い地域(スペインやポルトガルなど)です。
町々のクリスマスマーケットでは、クリスマスツリーやツリーのオーナメントなどを扱う屋台は比較的少なく、イエス・キリストの降誕の風景を現した人形を売る屋台が賑やかです。
■東ヨーロッパ
イエスの誕生を広く知らしめたと言われる東方の三人の博士(三人の王様)に対する教愛の念が強い地域です。この地域の多くの国々で、クリスマスはその三人がベツレヘムに訪れたとされる1月6日に祝われています。
このように、ヨーロッパ各地ではそれぞれの古くから伝わる風習をルーツに、様々な形で変化したアドベントを楽しんでいます。現代では、子どもたちのための楽しみ、家族や友人とのお祭りの意味合いが強くなっているようですが、昔は祖先の霊のように目には見えないものたちへの感謝の想いを表現する行事だったのではないかと思います。アドベントとは、この季節にしかない光や香りを感じながら“目には見えないものの訪れ”を感じることの大切さを、家族が子ども達に伝えていくための期間であり、同時にキリスト降誕の人形などが、先祖代々受け継がれているように、家族の歴史と向きあう季節でもあるのです。